不登校ってどんなこと考えてる? 〜「不登校の味方」当事者・保護者と本音を語る〜
3つのミカタって何のこと?
見方、味方、歩み方…
皆さん、こんにちは。探究アカデミー東京校の礒部です。
6/18(土)に開催した当校のイベントの報告をしていきます。
今回の登壇者3名を紹介したい。
1人目は、福井匠流くん。
「タク」と呼ばせてもらおう。
新潟県在住の高校3年生。友人と不登校に関するプロジェクトを立ち上げ活動している。
このプロジェクトの「3つのミカタ」というコンセプトが素晴らしい。
タク自身は不登校ではないのだが、このような活動をしているところが、すでに彼の魅力と言える。今回は主に司会のような立場であとの2人の話を引き出す役割だ。
2人目は、阿部万結子さん。
青森県在住の高校2年生。不登校支援チームの代表である。
彼女は「まゆ」だ。なぜならタクがそう呼んでいたから。
二人は直接会ったことはないが、不登校に関する活動を通して巡り合ったわけだ。
3人目は、渡部正嗣さん。
島根県隠岐の島にある中学校の校長先生だ。全校生徒が31名という面白そうな学校です。
実際に娘さんが不登校だった時期があり、親としての立場からの意見も聞きたい。
渡部先生から
不登校生の増加と精神疾患などで悩む教職員の増加という事実が伝えられた。
学校教育がおかしくなってきていることの表れではないだろうか という問題提起だ。
まゆは
自身が不登校になった時、「自分に問題がある」と思って悩んでいたそうだ。
そんな時、不登校生たちの集まりへ行った。そこでは他の人たちが学校の文句を言っていた。
「あれ?学校の仕組みが私には合っていなかっただけなのかな?」
更に「こういう自分の経験を活かせるのではないか」と考え、発信する側へなっていったそうです。
渡部先生からまたもや問題提起。
「行政の施策として、不登校を〇名に減らしましょうというお達しが学校にくるんだけど…それって何かずれているように感じる」
学校への復帰というより、学びへの復帰が大切と感じる。
親としては、娘が自分でやりたいことを見つけた時にとても嬉しかった。
娘さんは、高卒認定の資格をとって大学進学し、アイドルのイベントの関西支部長をやっているそうです。
それを受けて、まゆの発言。
右向け右はイヤ。もっといろいろな選択肢を見せてくれたらって思う。
その選択肢が中学生とかだと分からないので、具体的に教えてくれたらなあ。
ちなみに不登校ってネガティブワードですか?家で勉強しているならいいのでは?
学校に行かないと協調性が身につかない?
そんなことはない。いろいろな生き方がある。あっていい。
不登校になったから
「自分ってどういう人間なんだろう?」考えるようになった。
更に他人にやさしくなれた。自分から動くようになった。
不登校生たちのサークルで様々な方と交流したからこそ、そう思えます。
今は、自分のペースで通える通信制高校を見つけて高校生やっているし。
イベントの間、参加者からの質問も続々と届き、終盤はスピーカーが答えていった。
「そもそも学校が楽しくない。学びたい場所はないのが問題ではないか?」
これには中学校長である渡部先生が
公教育はすぐ変えるのが難しい。でもやり続けますと宣言してくれた。
学校以外の学びの場も実際にありますという思い切った意見も飛び出した。
不登校に限らず、個別最適化がポイントなんですよね。
教職員って朝7時に登校し、20時もしくは21時ころまで業務しているんです。まずはこれを変えないと。マンパワーでなく仕組みとして変えたい。
不登校の娘さんを持つ保護者から「家ではどんな声かけをしたらいいのでしょうか?」
「大丈夫?」という質問より、「大丈夫だよ!」という共感が欲しい。
まゆの言葉は自身の体験からくるものだ。肯定してくれていると感じたい。
「朝起こしに行っても起きないし、生活のリズムも乱れていて…」
そもそも規則正しい生活が正しいのでしょうか。
それよりも早く起きて何をするのかが大事です。
やりたいことがあれば起きる。
話は尽きない、まだ聞きたい。
盛り上がったまま終了時間に相成りました。
またこの3人のトークを聞きたいです。
さて、次回の探究アカデミアは
「起立性調節障害や自律神経不調で学校に行けない」〜そんなお悩みを専門家が解決!〜
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こちらも盛り上がりそうです。